活力朝礼09【できる方法を探す】
天は自ら助くる者を助く
ある新聞に載っていた人生相談の回答。
回答者は美輪明宏さんです。
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・・・・私も77年間のこれまでの人生で、
長崎での被爆体験をはじめ、さまざまな怪我、
大病を患い、耐え、克服してきました。
1950年代に芸能人としてデビューした当時は
日本中から「化け物」「変態」「国賊」と
罵詈雑言を浴びせられました。
そのころ、ボランティアで重度身体障害者の施設に行ったのです。
目も耳も口も手足も不自由な子供たち、
その子たちが一斉に心の声で私を叱りました。
「あなたの悩み? そんなものは悩みのうちに入らないよ。
私たちは自力でトイレにさえ行けないのよ。
家族をはじめ、愛する人たちに
自分の声で愛を伝えることさえ一生できないの。
その顔を見ることも、その声を聞くこともできないの。
そのつらさが分かりますか。
それに比べ、それらが全部できるあなたたちはなんて幸せなの!?」
私は背筋が伸びました。
「世間の人々は皆幸せそうに見え、
なぜ自分だけがこんな不幸なつらい目にばかり遭うのか……」
と錯覚していたのです。
彼らこそ、どん底に耐え、なお立派な精神を保つための修行をするために
また、私たちを戒めるために送られた菩薩たちだったのです。
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「できない」「無理です」と口から出る人は
全力で「自分」を助ける努力をしていません。
誰かに助けられることを望むのではなく
自分で自分を助ける努力をすることが
「天は自ら助くる者を助く」
の意味です。
自転車に乗れない子供はずっと母親の後ろに乗せてもらうことを願うでしょうか。自分自身を「助ける」とはどんなことでしょうか。できない理由(言い訳)を探すのではなく、できる方法を探していますか。